神奈川33市町村イラスト化計画
今回、私たちは神奈川県の33市町村のイラストを制作しました。
このイラストは、今後当社のホームページや印刷物などにて使用していくと共に、ホームページを訪れる方々、当社と関わっていただく企業様、そして地域の皆様に私たちの「想い」を伝えるために企画しました。
私たちの会社は「神奈川県を代表するクリエイティブカンパニーを目指す」というビジョンを掲げており、そのミッションとして「人生にワクワクとドキドキを増やす」ことを重要視しています。
私たちはこのミッションに向かって「ものがたりを創造するものづくり」のために日々努力しております。
今回のイラスト制作でも、神奈川の各市町村の物語性を感じてもらえることを意識し、各地域の特徴を捉えるために試行錯誤しました。
デザイナー・イラストレーターである小森さんは地域への貢献を願う気持ちを胸に、丁寧かつこだわりを持って制作に取り組みました。
また、当社の代表である萩原さんは、企画をするとともに弊社の理念や地域との関わり・企業様など多岐にわたる視点から、私たちの「想い」が最も伝わる形でイラストをプロデュースしました。
制作にあたって、何度も振り返りや再認識を行い、常に目指すべき方向を見失わずに取り組んできました。
この制作の過程を通じて、私たちの「想い」が皆さんに届けば幸いです。
私たちが制作に向かう姿勢、こだわりも垣間見れるかと思いますのでよろしければぜひご覧ください!
目次
プロジェクトメンバー
代表取締役
萩原 和哉
企画・ディレクション担当しました!厚木市在住
デザイナー・イラストレーター
小森 愛美
イラスト作成を担当しました!
企画・ディレクター:萩原
イラストレーター:小森(くめちゃん※)
※茨城県 水戸出身(くめ納豆以外の納豆はたべられないほどくめ納豆が好き ということで命名)
インタビュアー:カワセ
プロジェクトへの思いと目的
―今回どんな目的で神奈川のイラストを制作しようと思ったのですか?
萩原
今回のプロジェクトの目的は、自社ホームページリニューアルに向けて「神奈川を中心にワクワクするデザイン・クリエイティブを行う会社」を具体的に表現するとともに既存のお客様、これからご縁をいただくかもしれない方に当社の思い、考えを知ってもらえるよう企画しています。
今回イラスト制作を担当した小森は地域貢献という思いも持って当社に入社してくれた子でもあるので任せることにしました!
くめちゃん、この取り組みを聞いてどう思った?
※2024年4月イラスト制作スタート
小森
入社したてで神奈川県の地域に貢献をしたい気持ちがあったので、デザインすることで地域貢献ができることを嬉しく思ってました!
神奈川県内の各市町村の特徴や文化をイラストによって視覚化し、地域貢献を目指しました。
萩原
あと、くめちゃんはもともと神奈川には馴染みがないので「神奈川のことをしっかり知ってほしい」ということもお願いしてます。
小森
神奈川のことをしっかり知りたい気持ちがありました。
今回のプロジェクトにより、神奈川の理解が深まったとともに、好きが増しました。
萩原
理解が深まったおかげでより地域のイラストにも特徴があらわれたよね!
それと、私たちの会社のミッションとして「人生にワクワクとドキドキを増やす」というのを重要視しているけど、その辺はイラストでも意識してた?
小森
はい。会社のビジョンとミッションを大切にしながら、イラスト制作に取り組んできました。
特に「物語性」を意識して、各地域の魅力や特徴を表現することに努めました。
また、色彩や構図にも工夫を凝らし、視覚的にも物語性を感じられる作品に仕上げました。
萩原
お客様の制作物でも常に意識していることだけどそのようなアプローチがデザインやイラストに深みを増し、プロジェクトを成功に導くと思う。
ちなみに最初はマークとかロゴっぽいのとかかなり抽象的な表現でお願いしていたよね。
小森
そうですね。最初は、ロゴマークのような抽象的な表現で制作を進めていたのですが、33市町村となるとモチーフが被ってくるものや抽象化の表現が難しいものがありました。
萩原
ブレててごめん(笑)
抽象化しすぎたかっこいいマークを作ったとしてもみた人に何のことか何を意味しているかまったくわかりすぎないのも良くないなと思い、ちゃんと各市町村のことがわかり印象付けることができるようなイラストを改めてお願いしなおしました。
地域の理解と調査/アイデア出し
―どのように各市町村のイラスト内容を決めていったんですか?
小森
まずは、神奈川県の33市町村について「知る」ことに取り組みました。
そのためには、観光地や名産特産品、歴史などについて調べ、リストアップし、整理していきました。
また、その地域の方々の「共感」が得られるようリサーチはしっかり行いました。
萩原
くめちゃんがリサーチ・提示してくれたものに対してアドバイス・内容の補足をしながら「イラスト化する要素」を決めていきました。 パンダのお尻かわいい…
小森
地域の魅力をただ列挙するのではなく、深い理解を基にした制作が物語性ある表現につながるイラストが描けると思いました。
それぞれの地域のことを知り、思いに寄り添ったクリエイティブは、地域の魅力をより伝えることができると思っています!
萩原
制作していくうちに、神奈川の魅力をどんどん感じたんじゃない?
小森
そうですね!実際に、地域のことを調査していくうちに、ワクワクやドキドキを感じて、冒険したい気持ちになりました。神奈川のことをより深いところまで知るきっかけになったと思います。
制作過程②:ラフから清書への進行
―どのような流れでイラストが完成していったんですか?
萩原
基本的な流れとして要素の案だし→ラフ→下書き→清書→着色→完成です。
各フェーズでバリエーションも制作しながら、どのイラストが一番「想い」を伝えられるか試行錯誤し、段階を踏んで完成へと導き出しました。
小森
そうですね。まずは、地域調査をしリストアップした要素をラフとしてイラストに落とし込みました。
その時に、萩原さんがいうように、一つのデザインだけではなく2、3つ程案を出し、フィードバックをもらい、修正を繰り返し、一つのイラストが完成する形ですね。
横浜のラフ
萩原
ラフや下書きはデザイン固めの軸となるから重要。
フィードバック・修正を繰り返し行い、地域の特性に振り返ることで、より地域の魅力を表現できるラフになった。
小森
実際に、ラフや下書きは線密に描くことを意識していました。お寺や花などの要素をしっかり観察して描きました。
失敗もあります。
横須賀イラストの最初の段階では、ハンバーガーをかなり大きく描いてしまったり、スカジャンもあまり馴染んでいませんでした。
萩原さんからのアドバイスによって各地域の特徴である魅力を引き出すためにはバランス感覚が大事だと改めて修正しました。
萩原
地域の魅力は沢山あるけど、その特徴をより伝わりやすくすることに苦労したね。
制作過程③:着色へのこだわり
―制作の中で、こだわった点はありますか?
小森
イラストを描く上で「色」にこだわりました。例えば、赤色の調整に苦労しました。
萩原
赤色は、ビビットになりすぎてしまい、目立ってしまうことがあったよね。33市町村 全体のバランスと単独のイラストを意識しながら色味も調整していきました。
小森
はい。例えば、海老名の背景要素や海老名の綾瀬のバラの赤色が目立ちすぎてしまい、全体のバランスに欠けてしまいました…
萩原
そういったところは、少し「白をいれる」などで和らげてうまく全体的にバランス保ったよね。後は、相模原の紫陽花もピンク・紫を使っていたけど、緑色を増やしたりでうまく調整できたね。
小森
少し色を変えただけでも全体のイラストの印象が大きく変わってしまうので、色の調整は修正を繰り返し、模索していきました。
萩原
それと全体的にイラストは明るいイメージで親しみやすい印象があるけど、そのような雰囲気を作るのも難しかった?
小森
そうですね。その点でいうと、各々のイラストの影の調整が難しかったです。
影を出すことで立体感を与えますが、濃すぎてしまうと、暗い印象を与えてしまいます。
萩原
そうだね。だから、光と影の面積を確認しつつ、見せたいところだけ制作していったよね。
小森
はい。影とハイライトは、色を乗算して表現していきました。
イラストのタッチも悩みました
制作過程④:困難と喜び
―制作中に感じた大変なことはありますか?
小森
33ある市町村のデザインがかぶらないように表現することが、難しかったです。
地域のイラストを見て、一目でどこの市町村か分かるようなイラストにしたかったので…
萩原
シンプルに、33個のイラストに違いをつけて描くのは難しいよね。
小森
はい。市に共通している山や花、鳥などの特徴が被ってしまうことがありました。
その市にあった色味を意識したり、配置や形など表現を変えて制作しました。
どこかわかりますか…?
萩原
確かに、地域の名産品・ポイントとして共通している点はあるけど色味や形、配置でその市にあった独自のイラストはできたね。
例えば、鎌倉市、愛川町、伊勢原市は共通して「紅葉」があるけど、それぞれの市の特徴によって異なるデザインになってるから印象も違う。
小森
あとは、イラストの中に「ワクワク、ユーモア」を入れるのも大変でした。
真剣にイラストと向き合っている中で、遊び心を忘れてしまいがちです。なので、ところどころ遊びの要素もイラストに含みました。
萩原
遊び心があるイラストを見ると、見る側もワクワクすると思うよ。
小森
ただ、遊び心がいきすぎてしまうこともあって(笑)
統一感がなくなってしまうので常に目的を念頭に置き、フィードバックで確認してもらいながら制作しました。
萩原
その調整は難しいけど、目的を常に念頭に置くことは大切だね。
―逆に、制作をしていて嬉しかったことはありますか?
小森
やはり、神奈川についてより詳しくなれたことが嬉しかったです!
実際に、土地のことを調べ、イラストに落とし込むことによって、地域の魅力がインプットされ、地元の茨城よりも詳しく知ることができました!
萩原
イラストを制作するという作業自体を目的にするのではなく、このイラストがどのような価値につながるかしっかり考えていきましたね。
小森
一つの地域を描く度に、地域の方々の視点で考え、試行錯誤しながらイラストを制作するのは大変でもありましたが、ずっと楽しい気持ちやワクワクした気持ちがありました!
萩原
よりその地域らしさが詰まっているイラストを完成することができてよかった!
小森
ラフから清書まで一つの道ではなく、たくさんの道を経験しながら制作したイラストは、「物語性」あるイラストが完成したと思っています。
萩原
今回のプロジェクトで、より地域とつながった気がするね。
プロジェクトを通した成長と思い
―制作の中で成長したと思うことはありますか?
小森
このプロジェクトでの経験を通じて、神奈川の魅力を深く掘り下げることができ、しっかり知ることができました。
また、情報の整理と選択の重要性について、自分自身が成長したと感じています。
様々な要素がある中で弊社の理念・地域軸・ターゲットなど多方面を意識しながらとりくんだからです。
萩原
その意識がイラストにも反映されているね。
小森
また、市の公式情報や観光サイトだけでなく、SNSなどでのリアルな声からも情報を得ました。
SNSでは、実際にその都市を訪れた人々が率直に感想や体験を共有しています。このような情報は、より地域の方々に「共感力」が得れると思いました。
萩原
確かに、SNSのリアルな声を拾うことは新しい発見もありそう。
小森
それと地域理解だけではなく、イラストの形や色彩、配置などを考えることでデザイナーとしての技術や感性を磨くことができたと思ってます!
萩原
このプロジェクトでくめちゃん自身もデザインスキルが向上したと思う。
―今回のプロジェクトの感想は?
萩原
デザインやクリエイティブな表現によって地域に何か価値を作るきっかけになればいいな。
小森
そうですね。このイラストが神奈川の価値に繋がり、私たちのビジョンやミッションがより多くの人に伝われば、嬉しいです。
萩原
あとは、今回のプロジェクトから、誰かの心にワクワクやドキドキを与え、新しい物語を生み出すきっかけになれば…
真鶴町メイキング
まとめ
今回のプロジェクトでは、ディレクターである萩原さんとデザイナーである小森さんが共に協力し合い、神奈川県各地の独自性を反映したイラスト制作に取り組みました。ラフから清書まで段階を踏み、繰り返し修正を行うことで、神奈川県にある各々の地域の独自性があるイラストができました。
私たちは常に制作の目的と対象を意識しています。そして、一つのイラストに対して、多角的な視点で考え修正を繰り返し、私たちの「想い」や対象の「想い」がより合致しているデザインをより深く考えています。
このプロジェクトでは、弊社と関わる企業、地域の皆様、そして訪問者様に「人生にワクワクとドキドキ」を感じてもらいたいと「1.プロジェクトの目的」で伝えました。私たちのビジョンは「神奈川県を代表するクリエイティブカンパニーを目指す」であり、これからもビジョンやミッションを胸に、神奈川に根付きお客様の課題解決に邁進していきたいと思います。今回のイラストによって、「物語」が感じ取れるイラスト・私たちの「想い」が伝わればうれしいです。